TOMYNスケールの貨車。
写真は、鉄道ファン1976年1月号に好評発売中と掲載された広告。およそ半世紀前、Nゲージの黎明期に発売された貨車群です。
当時の日本型貨車は、KATOさんのトキ15000、コキ10000、コキフ10000、ワキ10000、スニ40(KATOでは貨車扱い)、レ12000、ワム80000、ヨ6000くらいのもの。フレートライナーはともかくとして、一般の貨物列車を再現するなど夢のまた夢。そこへ突如発売されたのがTOMYNスケールの貨車でした。
発売された中には、当時現役で活躍していたタキ3000、ク5000などから、すでに鬼籍にはいってしまったトムフ1、ワフ28000などがありました。
現役の貨車は大いに活躍してくれました。とはいえ、当時のKATOクオリティからみても今一つの出来。KATOさんのタキ3000やク5000が入線すると、TOMYNスケールの当該車両は休車。そして転属、廃車となって当鉄道から消えていきました。これに対して、当時でも鬼籍に入っていた貨車は、その後製品化されることもなく、今でも現役。
最近、KATOさんが国鉄製品を発売しないので、入線済車両の整備に充てる時間が増えてきました。昭和20~30年代の貨物列車に欠かせない鬼籍車両をリメイクしてみようと思います。なおリメイクする車両には、TOMYNスケールとして発売されたものばかりでなく、TOMIXブランド、KAWAIブランドで生産されたものも含まれます。
その第1弾は、ワフ28000 TOMYNスケールとしての発売は1975年ころですが、当鉄道にはTOMIXブランドの製品が1991年に入線しています。

KATOカプラー化してはいるものの車体は当時のままです。
レタリングがオーバースケールで変な場所に印刷されていて印象を崩している。欲張らずに形式番号のみを所定の位置に表示すれば、らしくなりそうです。

TOMYNスケール全般に言えることですが、妻面のカプラー周りがつんつるてん。アーノルトカプラーの当たりを避けるためか、台枠ばかりか車体下部まで削られています。なんとか嵩下げして見栄えを整えます。
また、妻板にテールライトがモールドされて乱雑に赤がさしてありますが、戦時設計のワフに埋め込まれておらず、運転の度にカンテラをひっかける方式ですので、モールドは削り取ります。
さらには、車体と床板の固定は、妻板に角穴を空けて、床板の突起をはめ込む方式。突起穴もいただけませんので、埋めてしまいます。

車体下部まで削られている難点は、1.5mm幅の帯板を取り付けて、台枠下部まで表現。
妻板のテールライトは削り取り、角穴埋めは瞬間接着剤を使いましたら、はみ出しました。角材を削って埋め込むべきでした。

車体下部を延長したので、羽目板が1枚分たりません。プラ板では厚すぎるので、メモ用紙で表現しました。
フラットブラックで大きすぎるレタリングを塗りつぶし、インレタでワフ28292を貼り付け。
ワム280000用とワフ121000用をの切り継ぎですが、荷物扉の真ん中に補強のリブがあるので、「ワ」「フ」「28」「292」に分割。

後部標識は、銀河パーツでそれらしく。パーツがこまかくて、バリを削り切れません。

窓にスチロール板を張り付けて完成。

昭和20年代の貨物列車のしんがりを務めます。

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