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代理出産

このところ、代理出産のニュースをよくききます。

その一つが、出生届の受理の訴えが最高裁で棄却されたことに対する向井亜紀さんご夫婦の記者会見。

訴え自体は棄却されましたが、早期の立法による解決が必要だという判旨をひきだしたことは大きな功績です。
裁判をしたことは無駄ではなかった。
特に、これから代理出産で子供を持ちたいと思っている方々には大きな前進でしょう。

判決の骨子は、民法上、親子の関係は妊娠出産という事実によって発生することが明らかであるから、いかに生物学的な親と子の関係が認められても、法律上の親子関係は発生しない、
しかし、事実として親子の関係があるのに、法律上の親子の関係を認めないのは、極めて不合理であるから、立法による解決が望まれる、というところかと思います。

向井さんご夫婦は、法律が無いから裁判をしたのに、認めてもらえずに残念とおっしゃっていましたが、いかに最高裁といえども法律を作ってしまうことはできない。
裁判所は、具体的な争いに対して、現に存在している法律を適用して、解決をはかる機関であり、法律を作るのは国会ですから、もし、裁判所が法律を作るようなことがあれば、大げさな言い方になりますが、三権分立に反することになります。

ただ、最高裁が立法による解決が望まれるとしたことで、国会には、代理出産について法整備をするのかしないのか審議決定しなくてはならなくなりました。
それはどういうことかというと、合理的期間を経過しても、何らの審理もされていないということになれば、国家賠償法に基づく慰謝料請求をしうる余地がでてきます。裁判所は国会に対して、法律を作れとか作るなとか言うことはできませんが、法律の無い状態が個人の法益を損なっている状態において、そのことを国会が十分認識しながら何もしなかったら、何もしないことが不法行為になる場合があります。したがって、国会としても放置しておくわけにはいかなくなったのです。

完全に放置されていたこれまでの状態からみれば、大きな前進ですね。

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