« TOMIXの機関車にナックルカプラーをつける 2 | トップページ | とりあえずクハ111 »

40年前のTMSに載ったそのまた20年前の記事

 明日発売の111系の形態についていろいろと議論があると聞き、大昔のTMSに載った記事を思い出しました。

P1030270
 その記事というのが、1971年4月号掲載の

P1030271
「鉄道模型における造形的考察の一断面」というもの。

 非常に難解な文章ですので、引用することは控えますが、その要旨は、
   模型は模型であって、模型の中に実物の美しさを見出そうとするのは誤りである。
   模型には模型の美しさがある。
   模型の造形から、実物の美しさを感じ取れるとき、それは美しい模型といえる。
   その方法として実物をスケールダウンしたとしても、模型として美しいとは限らない。
、というものです。。中尾豊氏の執筆です。

 模型の中に実物の美しさを求めることと、模型の造形から実物の美しさを感じ取れるとき、模型として美しいということが矛盾しないのか疑問ですが、いずれにしても、40年前、HOゲージですらアバウトな製品の多かったころに、模型においては模型としての美しさを追求すべきであるという記事が掲載され、その内容が物資の乏しい戦後間もないころの見解だったことに驚くとともに、実物をどこまで再現すべきかということが、永遠の課題であることを再認識いたしました。


 111系についての議論で連想したのは、言うまでもなく、忠実にスケールダウンしたからと言って、模型として美しいとは限らないという部分です。

 中尾氏も、スケールダウンを否定するわけではなく、おもちゃでなく模型である以上、基本的部分のスケールダウンは当然の前提とされていると思います。ただ、盲目的にスケールダウンすることが模型の美しさではなく、実物を模型化するにあたって、何を表現し、何を省略するか、その取捨選択が模型としての美しさを引き出すことになりますし、取捨選択の適否がモデラーのセンスということになるでしょう。

 模型としての美しさを追求すべきであるという抽象論に異を唱える方はいないと思いますが、これはリアルであることが、からなずしも模型としての美しさではないということです。

 端的な例をあげれば、旧客の台車周りの汚物を表現する人はいないでしょう。

 各論をすこしあげていきましょう。

 私は、Nゲージにおいては、手すりは原則として不要であると考えます。昔の製品のように車体に凸のモールドで表現し、そのかわり細く表現するほうが美しいと思うのです。


 製品の手すりは、フィギュアのげんこつ以上の太さがあるのが普通です。
 かといって、忠実にスケールダウンしたら、すぐに破損してしまって扱いに困ります。
 そもそも、100m以上離れて見たら、手すりは車体に同化してしまいます。

 もっとも、DD51やDE10のデッキの手すりは欠かせません。多少太くなったとしても、てすりを省略してしまったら、もはやDD51やDE10ではありません。

 悩むのは、EF66の大きく張り出したてすりです。初期の製品は省略されておりましたが、最近の製品ではかならず表現されています。DL程ではありませんが、目立つのは確かです。このあたりが、モデラーの美的感覚の発揮のしどころなのでしょう。

 どちらもありだとおもいますが、つけるとすれば、その方が模型として美しいと思うからであって、実車についているからではない。それが、模型としての美しさを追求するということでしょう。

P1030272
 左側がKATO、右側がTOMIX。KATO製は許容範囲ですが、TOMIX製はいかにも太く、全体としての美しさを損なっているとおもうのですが、いかがでしょう。

P1030274
 入換用蒸気機関車の中には、後方の視認性を向上させるため、テンダ上部を取り去ってしまったものがありました。いわゆるゲテモノの類になるかとおもいます。

 では、ゲテモノは模型化しても実物の美しさを感じ得ないのであるから、模型とするに値しない存在なのでしょうか。ゲテモノをディフォルメしてかっこよくしてしまうべきなのでしょうか。

 私は、そういう車両が存在することも含めて、鉄道という集合体が構成されているのであって、これを改変してしまうことは、模型化された鉄道をゆがめてしまうように思います。

 そもそも、私はディフォルメに否定的な考えを持っています。往々にしてディフォルメは成功とは言い難い結果となります。katoの機関車の大きさが好例だと思います。


 さて、模型の111系は、今のところkatoのホームページなどで写真をみることができるだけで、手に取ってみたわけではありません。この段階で断定的な評価をしてしまうのは、拙速というものでしょう。
 あさってには手元にやってきそうですから、そのとき、私の感想を述べたいと思います。

 


↓私も参加しています。
よろしければ、クリックをお願いいたします。↓

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へ

にほんブログ村

にほんブログ村 鉄道模型にもどる

 

|

« TOMIXの機関車にナックルカプラーをつける 2 | トップページ | とりあえずクハ111 »

011 鉄道模型について」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/95024/54729950

この記事へのトラックバック一覧です: 40年前のTMSに載ったそのまた20年前の記事:

« TOMIXの機関車にナックルカプラーをつける 2 | トップページ | とりあえずクハ111 »