9月と10月にKATOの211系がリニューアルされることになりましたが、
既製品の211系のどこがリニューアルされるのか、確認してみましょう。
製品紹介の説明によれば、
●10両セット・5両付属編成セットは平成4年(1992)ごろに見られた田町電車区のサロ212(2階建)、サロ211(通常形)で組成されたN4編成・N54編成を製品化
●特別企画品は昭和61年(1986)国鉄末期の田町電車区のサロ210・211(通常形)で組成されたN1編成とN51編成を製品化
●車端部方向幕横の幕板部のビードとオレンジ帯がなく、列車無線アンテナの円形台座がある形態を再現
●屋根上のベンチレーターは別パーツで再現。サロ212のクーラーはAU713採用
●ステンレス車特有の質感の違いを再現
●ヘッドライト/テールライトはケーシングの大きさが均等のタイプを再現。全先頭車ともヘッドライト/テールライト、前面表示点灯(消灯スイッチ付)
●動力車はスロットレスモーター搭載、付属編成は併結運転を考慮してトラクションタイヤを非装備
●中間連結部には、ボディマウント式KATOカプラー密連形を標準装備。実感的な連結面とスムーズな走行を実現
●先頭連結部はKATOカプラー密連形(フックなし)を採用、電連パーツが付属
●前面表示は「普通」取付済。交換用に10両セット・5両付属編成セット(JR仕様)は「快速アクティー」、特別企画品(国鉄仕様)は「東海道線」が付属
●DCCフレンドリー
●付属品
・10両セット・・・消灯スイッチ用ドライバー、電連(1段)×2、胴受・ジャンパ栓×2両分、交換用前面表示×各2、行先表示シール、列車無線アンテナ
・5両セット・・・消灯スイッチ用ドライバー、電連(1段)×2、胴受・ジャンパ栓×2両分、交換用前面表示×各2、行先表示シール、列車無線アンテナ
・15両セット・・・消灯スイッチ用ドライバー、電連(1段)×4、胴受・ジャンパ栓×4両分、交換用前面表示×各4、15両セット用行き先表示シール、列車無線アンテナ
となっています。
まずは、
●車端部方向幕横の幕板部のビードとオレンジ帯がない形態を再現
とされている点。
上は、1992年購入の10-151 211系6両セットのクハ211-5、下は、2007年購入の10-517 211系2000番台基本セットのクハ211-2015
クハ211-5は、方向幕横にビードとオレンジ帯がなく、クハ211-2015は、ビードはないがオレンジ帯はあります。
リニューアル品は、クハ211-5の仕様になるということらしい。
ところで、既製品は、行先表示窓が車体と一体成型で、行先シールを貼らなければさまにならないし、当然点灯状態にもなりません。
この点、製品説明では触れられていませんが、まさか車体と一体を維持なんてことはないでしょう。
次に、
● 列車無線アンテナの円形台座がある形態を再現
●屋根上のベンチレーターは別パーツで再現
●ステンレス車特有の質感の違いを再現
とされている点
クハ211-5もクハ211-2015も、列車無線アンテナが車体と一体成型になっています。
リニューアル品では、円形台座だけ車体と一体成型で、列車無線アンテナは別パーツということのようです。
確かに、1985(昭和60)年の登場時には台座だけで列車無線アンテナは載っていませんでしたが、翌年のうちに取り付けられたので、台座だけの姿を再現する必要があるのかどうか。
ベンチレータはどちらも一体成型。
別パーツとなれば、開口部のスリットも表現されて、実感的になることでしょう。
ステンレス特有の質感の違いは、どちらも表現されていませんでした。どんなものになるのか楽しみです。
追記です。旧製品でも乗務員室ドアとドア枠、客室ドアのドア枠は、車体と質感の異なる表現がされています。これのことを言っているのであれば、従来通り。
●サロ212のクーラーはAU713採用
とされている点
当方、JR後のクーラーについて全く知識がなく、AU713は判りません。
とりあえず、211系2000番台セットのサロ213-116とサロ212-125を上から撮影しときました。
●ヘッドライト/テールライトはケーシングの大きさが均等のタイプを再現
● 全先頭車ともヘッドライト/テールライト、前面表示点灯(消灯スイッチ付)
とされている点
左がクハ211-5、右がクハ211-2015ですが、ライトケーシングは均等?
Nではケーシングの大きさを変えても目立つことはないのでは?
つづいて、クハ211-2015では、前面表示がクリアパーツ化され、消灯スイッチが付きました。
クハ211-5は、前面表示までボディ一体成型。昔の設計は大胆です。
リニューアル品では、電球からLEDに代わって実感的な点灯になるものと思います。
●中間連結部には、ボディマウント式KATOカプラー密連形を標準装備。
とされている点
上がクハ211-2015、下がクハ211-5
いずれも、台車マウントのKATOカプラーBタイプです。製造時期により、密連タイプと自連タイプに分かれてますが、これがボディマウントになるということです。
●先頭連結部はKATOカプラー密連形(フックなし)を採用、電連パーツが付属
とされていますが、中間と同じボディマウント式になるのか、
従前の前に押し出してカプラの首を振らせる大部のままなのか。
ちなみに、クハ211-5はダミーカプラーです。熱海寄りの先頭車で連結しない側の先頭車なので、これはこれでよいのですが、
1992年購入の中間クハは、
スカートが首を振るタイプで、今や論外。
2007年購入の中間クハは、
スカートが首を振ることはなくなったものの
連結面が広くなってしまいます。これが改善されないとリニューアルの意味はないと思うのですが、KATOさんは中間車と同じ仕様にするのでしょうか。
●前面表示は「普通」取付済。交換用に10両セット・5両付属編成セット(JR仕様)は「快速アクティー」、特別企画品(国鉄仕様)は「東海道線」が付属
既発売品は、いずれも列車種別はシールでしたが、リニューアルされて印刷された表示窓が装備されるようです。
側面の行先表示窓と中間クハの先頭部カプラーの取付方法が不安ですが、おしなべて再現性の高い製品にリニューアルされる気がします。
試作品の公開が楽しみです。
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